花森安治『美しいものを 花森安治のちいさな絵と言葉集』暮しの手帖編集部編 暮しの手帖社 2017年3月刊

昨日読んだ本。

花森安治『美しいものを 花森安治のちいさな絵と言葉集』暮しの手帖編集部編 暮しの手帖社 2017年3月刊。

https://bookmeter.com/books/11564118

https://www.amazon.co.jp/dp/4766002024

「●珠玉の言葉を散りばめた、花森安治初の挿画集●

暮しの手帖』の創刊以来、30年にわたって編集長を務めた花森安治は、ジャナーナリストであるとともに、「画家」「デザイナー」としての顔を持ち、表紙画、挿画、誌面デザインなどを手掛けるアーティストでもありました。「ここに絵が入るといいな」。原稿を読むと、さらさらと楽しそうに挿画を描きました。すると誌面は、おしゃれで、モダンに、ときにほっとやわらいだり、風刺が効いたりと、きらきら輝きはじめるのです。

本書にはそんな花森の、誌面を彩った挿画500点余りと、暮らしの美学に触れる言葉を収録しました。おしゃれで美しい挿画とともに、花森の「美しい暮らし」への思いに魅せられる一冊です。

花森安治(はなもり・やすじ)

1911年、神戸市生まれ。旧制松江高校を経て、東京帝国大学文学部美学美術史学科に入学。在学中より画家の佐野繁次郎に師事し、広告制作を手伝う。そこでコピーや、手描き文字、挿画、文字の組み方、色彩感覚を学ぶ。卒業後応召し戦地へ。病気除隊後、大政翼賛会の宣伝部に勤める。敗戦後の1948年、大橋鎭子とともに『暮しの手帖』を創刊、初代編集長となる。庶民に寄り添った衣食住の提案を行う傍ら、暮らしを脅かす戦争に反対し、環境問題に際しては、国や企業に対しても臆することなく鋭い批判を投じた。一方、表紙画、レイアウト、本の装釘、広告や服飾デザインなど、幅広い分野で芸術的な才能を発揮。1978年1月14日、心筋梗塞により永眠。享年66。ジャーナリズムと芸術的側面を持ち合わせた希代の編集長は、いまも多くの人々に影響を与え続けている。」

暮しの手帖社刊行の『スタイルブック』『衣裳』『暮しの手帖』に掲載された挿画500余と文章35篇を収録した143ページの小さな本。

小学生の頃から母の本棚に並んでいる『暮しの手帖』を読んだり眺めたりするのが大好きだった還暦過ぎの私は、懐かしい気持ちで、小さなたくさんの挿画を眺め、短い文章(花森安治の言葉)を読みました。

1911年生まれの花森安治が亡くなったのは1978年1月14日で、私が大学を卒業する直前の23歳の誕生日だったことを憶えています。享年六十六。

「美しくありたいとねがうのは、

女、男をとわず、生きているかぎり、

これは人間の本能です。

美しいということは、

こころにしても、体にしても、幸せなことです。

幸せになりたいとねがうことを、恥ずかしがらないように。

(『それいゆ』10号「若いひとに」1949年)」

中原淳一(1913-1983)が1946年8月に創刊した、表紙に「女性のくらしを新しく美しくする」と書かれている雑誌『それいゆ』(1946.8-1960.8)に花森安治が寄稿していたことを、1955年生まれの私は知りませんでした。

「私たちの日日の暮しを、

少しでも明るく、

愉しくする、

そのことを何よりも大切に考えるのが、

ほんとうの「おしゃれ」である。

(『スタイルブック』夏 1946年)」

グラフィックデザイナーな編集長だった二人、花森安治中原淳一は、敗戦翌年、同時期に出版活動を開始していたんだなぁ。